巨大女子相撲部

   予想外の展開で合宿中、冥瓦も    一緒になることになり更なる    恐怖が増えてしまった筑井。    これからどうなるのだろう、と    不安を募らせつつ二人が会話を    終えるのを見届ける。    先程の会話以降、冥瓦も大人しく    なったので、それから相撲部員達は    昼食をとるために移動を開始する。    昼食と言うワードに気付いたのか    皆が移動するタイミングで美海が    目を覚まし、全員が無事食堂に    移動することができた。    食堂に移動したとは言っても    船での1件で1部の2年生達は食事を    とることはできていなかったが・・。    そして現在、昼食を終えた彼らは、    監督の話があるとのことなので    再び広場に集められていた。

藤崎「面倒くさいが伝えておかなければ    ならないことがある。まず初めに、    今年も例年通り合同合宿だ」 筑井(合同合宿・・?    他の学校の女子相撲部も一緒なのか)    おそらく筑井以外の女生徒達は    このことを知っていたのか今の話で    反応を示す者は誰もいなかった。 藤崎「南地なんちの連中だ。競合相手としては    悪くないが、所詮は格下共。    実力の差を見せてやれ」 筑井「・・・・・・・・・」 藤崎「ここからが大事な話になるが、    合同練習の時間以外、私から    指導行うことはない。    その間は好きに過ごせ」 美海「っ・・・・?もしかして    遊んでいいんですか?!」 藤崎「構わん」

   普段の藤崎からは信じられないような    言葉が飛び出し、1年生達はだいぶ    ざわつく様子を見せていた。 美香(ま、まじで・・・?!    でも、あの鬼のことだから    上げて落とすつもりじゃ・・・・) 美海「や、やったーーッ!」 雪鳴「ちょっ、美海ちゃん・・・」 藤崎「うるさいぞ・・。黙れ・・」 美海「す、すみません・・」    喜びも相まって賑わいを見せて    いた広場であったが、藤崎の    一括で場は再び静まり返る。    それでも彼女達が浮かれているのは    その雰囲気からうかがい知ることができた。

筑井束の間つかのまのバカンスってことか。    監督も部員達にこういうサービスを    提供したりするもんなんだな。    普段が普段なだけにちょっと意外だ・・) 筑井あめむちという言葉があるけど鞭が9割    だと、飴がより甘く感じるのかもな。    逃げられない環境にいる彼女達が    少し可哀そうに感じる・・) 藤崎「今日、合同練習はないから    存分に楽しめ。丁度この寮の近くに    ビーチがあるからそこに向かうといい」 美海「海!?うっれしー!!!    これを楽しみに・・・」 藤崎「・・・・・・・」ジッ・・    藤崎が美海を睨みつけ、    無言の圧力をかける・・。 美海「・・・・・・・」ブルッ 藤崎「ハァ・・、荷物は船から移動して    おいた。必要なものだけ持って    各々でビーチに移動しろ」

   終わりの合図があるわけでもなく    そこまで話し終えた藤崎は、    後ろを向き寮の中に入ってった。    それから、広場に残された    女子相撲部員達はビーチへと    移動する準備を始める。 筑井(このまま都合よくいくとは    とても思えないな・・・。あの人は    どちらかと言えば良い人ではなく    悪人よりの考え方の人だし・・)    警戒心の強い筑井は今の話を    聞いてもそれを素直に受け取ることが    できずにいたようだ。そんな中で    頭上後方から声がする。 美海「監督もいじわるですよね!    最初からそう説明してくれれば    いいのに・・・・!」    すると、更に頭上から    また別の誰かが声をかけてきた。 美穂「監督は、1年生が怯えてる    様子見たいだけだから合宿の内容に    ついて、いつも話さないのよ」

美海「ムッ・・、美穂先輩・・」    美穂に声をかけられ露骨に    不機嫌な態度をとりだす美海。    その態度に呆れた様子で    美穂は続けて喋りだす。 美穂「ムッ、て何なのよ。ムッて・・」 美海「別に何でもないです・・」 美穂「たく、先輩と私が一緒になるから    怒ってるんでしょ・・?    でも、肝試しについては    監督が決めたことなんだから、    私を恨んでも仕方ないわよ」 美海「分かってますよ・・」 美穂「普段の練習を頑張ってれば    私にも勝ててたかもしれなんだから    人を責めないの。分かった?」 美海「・・・・・・・・」

   美海との会話がひと段落した美穂は    顔を下に向け筑井に目を合わせる。 美穂「先輩・・・・今夜は    よろしくお願いします」 筑井「う、うん・・」 筑井(もうちょっと別の言い方    あるんじゃないか・・)    美穂と一緒に肝試しに行くことに    なってしまったが、筑井はあまり    それに乗り気ではなかった・・。    単純に怖いから行きたくないという    気持ちが強くありはしたようだが、    ナナのことについて聞けるタイミングが    肝試し中しかないと考えていた彼は断り    たい気持ちを口に出すことはなかった。    美穂と筑井が会話をしている姿を    見てからすでに、美海はその場から    遠ざかり美香達と合流をしていたので    筑井は自然な流れで美穂達と共に    ビーチへ向かうこととなる。

美海「・・・・・・・・。」ジロッ    空気を読んで移動した美海だったが    それでも筑井を強く睨み続けていた。    そんな彼女の様子を見て美香が    小ばかにしながら話しかける。 美香「ざまぁないわね!ま、ルールはルール、    美海もそれに乗っ取ってマラソンに    参加したんだから文句は言えないわね」 美海「く”や”じ”い”ぃぅぃ ー!!!」 美海「呪い殺してやる先輩~!!!!    あんな仲良さそうに喋っちゃって!」 雪鳴「まあ、まあ今日だけみたいやし・・。    それに先輩は美海ちゃんを裏切ったり    なんかしないって・・・!」 美海「一度裏切られてんのよ、こっちは!!!」 美香「そんな、いつまでも気にしないでさ。    今日はパーッと遊べばいいじゃん。    海何てそうそう行けないんだし    そんなんじゃもったいないって!」

美海「あ、そうだ!!!    私の水着で先輩を悩殺して    メロメロすればこっちに    戻ってきてくれるはず!!」 美香「無理無理、彼女ですらないあんたに    メロメロになるわけないじゃん」 美海「だ・か・ら!!彼女だってば!」 美香「はいはい・・・、    信じてます信じてます」 美海「何その、信じてない風信じてますは。    信じてないって言えばいいじゃん!!」 美香「じゃあ信じてない」 美海「あ、ひどい本当に言っちゃうんだ!」 雪鳴(喧嘩するほど仲が良いって言うし    このままでいいか・・・)    その後荷物を持った女子相撲部員達    全員はビーチへと向かって行った。

   一方静かになっていた冥瓦はと言うと。    皆が昼食をとっている間からずっと    外の広場で待たされていたようだ。    どうやら藤崎からなにか指示を    もらう約束をしていたようで    ずっとそれを待っていたようだ。 藤崎「おい、畜生ちくしょう」 冥瓦「はっ!!何でしょうか・・?」 寸道「・・・・・・・・」 藤崎「貴様に特別に仕事をやる」 冥瓦「ありがとうございます」 藤崎「ここらの木々が増えすぎて少々    問題になっている。建物周り    500本を切り倒して薪にしておけ。    その後は合宿所の掃除を頼む」 藤崎「この重大な任は、お前にしか    頼めない仕事だ。期待しているぞ」 寸道(完全にこき使う気だよ、この人・・)

冥瓦「はっ分かりました!    それで、それが終わりましたら    私めはどうすれば?」 藤崎「ここで待っていろ。    ウロチョロされても面倒だ」 冥瓦「分かりました!!」 藤崎「手を抜いたら命はないと思え」 冥瓦「ハッ!藤崎様のため、    この冥瓦不退転ふたいてんの覚悟で・・・」 藤崎「黙れ」 冥瓦「・・・・・・・・」    冥瓦はその場で頭を深々と下げ    海へと向かう藤崎を見送った。

寸道「藤崎さん、だいぶ奴の    扱い方が分かってきたようですね」 藤崎「付きまとってくるなら    利用するまでと考えただけだ」 寸道「それにしても、なぜ面倒を見ることを    お許しに・・?利用するとは言っても    いない方が良いのでは・・?」 藤崎「問題は奴の耽溺性たんできせいだ。これは無理に    遠ざけて治るものじゃない。それを改善    するには奴のことを少々知る必要がある」 寸道「冥瓦のことを知るですか・・・・。    確かに色んな意味で異常ですからね」 藤崎「早い話、奴に調教を施す」 寸道「そんな趣味ありましたっけ・・?」 藤崎「意味をはき違えるな間抜け。それに誰が    どう見ても私は善人だ。そんな私が    趣味で調教するように見えるか?」 寸道「・・・。誰がどう見ても善人と    言うのが本当なら私の人を見る目は    間抜けで間違いないです・・」

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