美海「先輩を探さないと!!」    筑井が消えてから丸一日が経過    部活も終わり日が落ちた時刻    さすがに姿が見えないと不安にもなる。 美香「監督と一緒に大会に行ったんじゃないの?    一応先輩も3年生じゃん」 美海「そんなわけないよ    あんな危険な場所に連れて行くわけないもん」 美香「危険って確かにそうだけどさぁ…」 美海「私今から探しに行く!    美香も手伝ってよ」 美香「えぇ…めんどくさい    今日はもう疲れた」   (いても監督の部屋だし無駄でしょ…)

美海「だったら一人でも行く!」 美香「はいはい」   (最初からそう言えっての…) ??「う、うちも…」 美海「!?」 ??「うちにも手伝わせて…」 美海「雪鳴(ゆきなき)!!    ありがとう!やっぱ雪鳴最高だわ!」 雪鳴「美海ちゃん    彼氏消えてつらいやろ    少しは美海ちゃんの励みになりたいし」 美海「雪鳴…」ウルッ…

雪鳴「たぶん先輩がいるなら監督の部屋    まずはそこから行こう」 美海「そうだね    3年生の寮に行くのちょっと怖いけど    そこに行くしかないわ!!」 雪鳴「う”ぅ…やっぱ怖なってきた」 美海「大丈夫!私がついてるから!    心配しないで!!」 美香「美海がいるから逆に心配だわ    昨日みたいに何しでかすか分からないし…」 美海「なによ美香…」

美香「私もついていく    あんたら二人だとなんか頼りないし    また問題起こされて連帯責任で    超重量特訓なんてなったら    たまったもんじゃないわ」 美海「美香・・・    あんたツンデレだったのね」 美香「違うわ!!ばか!!」 美香「そこは美香ちゃんありがとう!!    で、いいでしょ    ほんとにひねくれてんだから」 雪鳴「美香ちゃん…ありがとう」 美香「・・・・。ん、んぅ…。」   (言われたら言われたで    ちょっと恥ずかしい)

   そして彼女たち3人は1年の寮を    出て3年生の寮へと向かう 美海「いざ、決戦の地へしゅっぱーーつ!!!」 美香「声がでかいって!!    2年生にもばれたらまずいし    他の1年も気づいちゃうでしょ」 雪鳴「なんかこういうの    ちょっとドキドキする、楽しみ」    巨大な彼女たちが向かうは    遥か巨大な鉄壁の砦、3年寮。    数㎞離れたところからでも    目視できる巨大さから    人はそれを”人工山”と呼ぶ

   歩き始めてから約30分    ずっと建物は見えているはずなのに    なかなかたどり着かない 美香「結構歩いたのにまだつかないのね」  美海「でも、もうそろそろのはずよ    だいぶ大きく見えてきたし」 雪鳴「この地面の凸凹    これ3年生が通った後…?    これのせいで歩きづらい…」 美香「私たちもいずれこうなるかと    思うとちょっと気が引けるわね…」 美海「え、なんで?」 美香「なんでってこんな醜い体で    ずっといなくちゃいけないんだよ…    普通ならおしゃれしてデートしたり    外食だって自由にできる    でも私たちじゃそれも、もう無理」

美香「こういった現実を受け入れなくちゃ    ってのは分かってるんだけど    辛いもんは辛いでしょやっぱ」 美香「この地面にある足跡を見てると    自分の将来の道筋をたどってるようで    なんか気が重くなるわ…」 美海「じゃあ、見なきゃいいじゃん」 美香「あんたねぇ・・・」 美香「なんであんたはそんな楽観的なの?    正直羨ましいわ、その感性が」 美海「なんでって私はこの体のおかげで    筑井先輩と出会えたんだもん    それで充分、充分すぎるぐらい」 美海「それに美香とも会えたし!」

美香「よくそんなことサラッと言えるわね…」 美海「なんか気に障った?」 美香「いや、そういうわけじゃないけど」 雪鳴「うちも、そんなにこの体嫌だと思わない…」 美香「へぇ、ちょっと意外なんでよ?」 雪鳴「この体のせいで、大事なものを    私もいっぱい失ったけど…、    そのかわり失って初めて見えたものがいっぱいあった…。    この辛さを知ってるから    大事なものをもっと大切にしたいと思える…」 雪鳴「今日もそれと同じ    私にとって美海ちゃん大事な人やし    その美海ちゃんが大事にしてる人も助けたい」

美海「ゆ、雪鳴・・・!!!!」    号泣しながら雪鳴に抱き着く美海    ついでに、交際しているという嘘に    すごく罪悪感を感じる美海であった。 美香(なんという善人…    自分が情けなくなるから、やめてくれよ…) 雪鳴「美海ちゃん…    苦しい離して…」 美海「あぁごめんごめん    つい、感極まっちゃって…!」 美香「美海ほんと涙もろいわね    昨日から泣いてばっかじゃん」 美海「しょうがないじゃない    そういう体質なの!    美香だって汗すぐかくじゃん!」 美香「ぜんぜん違うでしょ涙と汗じゃ…    つか、体質の問題なのは汗だけ!」

   そんなこんな言いながら    もうしばらく歩きやっと3年生の寮の前につく 美海「でっか…近くで見ると全然違うわね…迫力が」 美香「ドアもめちゃくちゃ大きいけど    これ私たちだけで開けれるのか…」 美海「ためしに3人で押してみよ」    3人で力を合わせて扉を押してみるが    動く気配がまるでない 美香「はぁ…はぁ…やっぱ無理か    ねずみが人間のドアを開けるようなものね    これじゃあ」 雪鳴「ねずみなら…    もっと別の入り口探す…はず」 美海   「別の入り口・・・・排水管か!!」 美香

美香「て、まてい!!    私たちネズミじゃないし    そもそも私たちが入れるような    排水管があるわけないでしょ」 雪鳴「排水管じゃない    そんな汚いとこ行きたないし    それよりあっち見て」    雪鳴が指をさした方を見る    すると一か所窓が開いている場所があった    高さ的に美海たちでもギリギリ届きそうだ 美海「泥棒とかこんな場所来ないだろうし    防犯とか気にしてないのかも。     美海「それに部屋広すぎてエアコンも    使えないだろうから    きっと窓と部屋のドア開けて    換気してるままかもしれないよ」 美香(ちょっと抜けてるけど    そういうところには    すぐ気付くのよね、美穂先輩に似て)

   さっそくその窓によじ登り    侵入に成功する。    美海の予想通り部屋のドアも開いていた 美香「はぁ…部屋に入るだけで一苦労ね、    どんだけデカいのよ3年生は」 美海「入れたんだからいいじゃない    そういえば監督の部屋ってどこなんだろ?」 美香「そこ一番重要なとこじゃん!?    すっかり忘れてしまっていたわ    3年生だけで100はいるのよこの広さから    場所を特定するだけでも時間かかるわ」 雪鳴「私分かる…」 美海「ほんとう?でもなんで?」 雪鳴「外から見た時    一つだけ窓の小さい部屋があった    たぶんそれが監督の部屋やと思う」

雪鳴「2階の一番左の部屋    きっとそこに先輩もいるはず」 美香「雪鳴、あんた思ってたよりできるわね」 雪鳴「そんなことないよ…偶然偶然」 美海「じゃあ2階に続く階段があるはずだから    そこから監督の部屋まで急ぎましょう!」 一同「おぉー!!」    廊下を出た3人はあたりを見回す    運がいいことにちょうど目の前に階段があった    廊下の奥を見ようにもあまりに距離がありすぎて    一番奥まで見えない中、中央階段を近くで    発見できたのは幸いだ。

   だが、やはり3年生用ということも    あり一段一段があまりにも巨大    塀をよじ登るような感覚で    上り続けなければならない 美海「これ先輩だと絶対に登れもしないし    降りれもしないよね…。    仮に部屋から脱出できたとしても    外に出るなんて無理そう」 美香「今更なんだけどさ    なんで先輩を助ける必要あるの?    私は流れで来ちゃったけど    別に苦しんでるとも限らなくない?」 美海「勘…!女の勘ってやつよ    それに先輩監督に襲われかけてたし…」 美香「えっまじ?」

美海「だって私この目で見たもん    監督が先輩を押し倒してるところを!!」 美海「あんな淫乱監督なんて知らなかったわ    このままだと先輩が何されるか    分かったもんじゃない    私が助けないと」 美香「そんな一面があったなんて…    いつもクールぶってたけど確かに    筑井先輩と初めて会った時    明らかに様子おかしかったしなぁ…    美海の勘もあながち間違ってないかも」        雪鳴「でも、もしそうなら    外に出すのってやばいんじゃ?」 美海「知らないわよそんなこと    そのときはその時!」 美香「まあ最初に先輩に状況聞いて    大丈夫そうならそのまま、外に出たいと言えば    一時的に逃がしてあげて監督が帰ってくる前に    部屋に戻しておけば大丈夫でしょ」

   階段を登り切った3人    普段から鍛えているもののその巨体で    十数段もの階段を登れば    さすがに疲労もたまっている    そしてさらにここから奥の部屋に    いくまでも一苦労だ。    だがここまで来たのだから    彼女たちも維持で部屋の方まで向かう    夜中ということもあり視界は不良    暗闇の中を走り続ける中    その先には・・・ 美香「ちょっと待って!!誰かいる・・・!?」    奥に人の気配が…    姿かたちこそよく分からないが    確かに誰かがいる    今ここには誰もいないはずだが 美海「だ、誰?」

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