全文表示 巨大女子相撲部

筑井「・・・・・・・・」

筑井「はっ!?」

筑井(僕は気を失っていたのか・・。    ここはどこだ・・?)

筑井(霧で視界も悪いな・・・)

??「もう逃がしませんよ・・・」

   深い霧の中から声が聞こえてきた。    その声のする方を振り向く。

   声の正体は美海。    しかし何でこんなところに…。

筑井「美海ッ・・・・?!    いったいここはどこなんだ・・?    知ってるなら教えてくれ!」

美海「・・・。」

美海「私のこと置き去りに    しようとしましたよね・・・」

筑井「い、いやそれは・・・」

美海「しましたよね!!!!」

   突然の怒声に縮み上がってしまった。    こんな美海は今まで見たことがない

筑井「き、気の迷いで・・・、抵抗が    ないわけじゃなかったし…その………」

美海「置き去りにしようとしたことは…    否定しないんですね」

筑井「・・・・別にそういうつもりは」

美海「・・・・・」

美海「先輩の方から来てくれないなら」

   すると僕の体を巨大な手で包み込み    無理やり美海の体の方へ    押し付けられた。

美海「私の方から襲うしかないみたいですね。    こうなったのもあなたが悪いんです・・・。    全部あなたが・・・・・・」

筑井「や、やめてくれ・・美海ッ!    ぼ、僕が悪かったから」

美海「問答無用です!! あなたが    犯した罪を償ってもらいます!!    私に犯されることによってッ!!!」

筑井「やめろ・・⁉僕を殺す気か・・・!    て、うわああああぁー!!」

   ・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・。

   目の前が再び闇に染まる・・。

筑井「うわあああああぁ!!!?」

   どうやら彼は夢を見ていたようだ・・。    先程の夢がよっぽど怖かったのか    額には大量の汗をかいていた。

筑井「恐ろしい夢だった・・・。    てっ・・、ここはいったい・・?    どこだ・・・・・?」

   目が覚めた場所は見覚えのない。    殺風景な部屋・・・。    筑井以外、誰かがいる気配はない。

   周りを観察するかのように    キョロキョロと目を泳がせていた筑井。    しばらく見渡しているとあるものが    目に入った。

   それはベッドわきに置いてあった    1枚の手紙である。

   誰かからの置手紙だろうか?    とりあえず、その手紙の内容に目を通す。

筑井「えっと・・・なになに・・」

  " 親愛なる筑井くんへ    私は3年生の最後の大会に    嫌々付き合わなくちゃ    いけないのでしばらく学校を離れます。        その間私の寮部屋にいてね。    それなら身の危険もないはず。    あと、長くて3日帰ってこないから    3日分の食事も作ってます。    ちゃんと食べてくれないと    お姉さん怒っちゃうぞ!    美理央 "

筑井(監督、字きたないな・・。    というか、これどうやって書いたんだろ?    赤ペンで書いてるみたいだけど    そんな頑丈なものあるのかな・・?)

筑井「手紙に書いてあったけど、    ここ監督の部屋だったのか。    あんまり生活感ないな」

筑井「寮部屋ってそういや書いてたな。    ほとんど居ることもないのかも」

筑井「そういえば、女子寮に    これから住むことになるんだっけ・・。    さっきの夢が実現しないといいけど・・」

   相当な時間を眠っていたせいか    今の彼はかなりの空腹状態。    そのせいもあってか腹の虫は    リズミカルな音色を奏でていた。

   ご飯を作ってくれていると    書かれていたので、まずはそれを    食べようと考えた彼はベッドから    降りて冷蔵庫へと近づく。

筑井(監督の料理かちょっと    楽しみだな・・)

   彼女の料理に期待しつつ    利いは冷蔵庫の扉を開いた。

筑井「うわっ、くっさぁ…!??」

筑井「なんだこれッ・・・・・・???    へどろ・・・・?? こんなもの    何で冷蔵庫に入れてんだよ・・・」

筑井「・・・・。」

筑井「まさかこれが料理とか    言わないよね…ハハッ」

   臭いのこもり切った冷蔵庫の中身を    もう一度よく見てみると、中には    料理とは別に手紙があることに    彼は気づいた。

   見つけなければ良かったと思い    ながら彼は、その手紙を手に取り    それに目を通す。

   ” 残したら許さないからね!”

筑井「・・・・・・・・・・・・。」

筑井「ここの連中は、みんな僕を    殺す気なのか・・」

   おそらく藤崎は”ド”がつくほど、    料理下手。彼は手紙の中を見て    そう思っていた。

   下手な自覚があるからこそ手紙を    使って念押ししているものだと    考えていた。

筑井(自信ないなら作らなきゃいいのに・・。    まあそんなことはいいや)

  (これをいくら食べろと言われても    この匂いじゃ食べれる気がしないし、    食事は別の場所で確保しよう・・)

   その後彼は、空腹感と喉の乾きだけでも    どうにかしようと思い、水を飲もうと    動き出した。向かった先は流し台で    そこから水を出そうと蛇口に手を    伸ばす、が・・・。

筑井「あれ?硬ッ・・・・・・!??    ん"ぐぐぅ・・・・!!!」

   蛇口を捻るが、なぜか全く動く気配を    見せないのだ。その時筑井の中で    ある憶測が頭に浮かぶ。

筑井(もしかして、監督用に    作りを強固にされているかも・・。    それで蛇口が硬く・・)

   それから、しばらく粘ってみたが    ビクともしないので諦めることに・・。    無駄な体力を使うだけだし・・。

筑井「まあ、水も買いに行けば・・・・・」

筑井「いや・・、食事も作ってあるってことは    そもそもこの部屋出られないんじゃ・・・?!    " 我慢しててね・・・・・・ "って書いてたし・・」

筑井「それじゃあ、最悪の場合トイレの    水を飲むしかないのか・・最悪・・・・」

筑井「ちょっと待てよ・・・まさか・・・?!」

   部屋に二つあるドアのうち    トイレだと思われるドアの方へ向かう。

筑井「う、うおおおおぉぉー!!!」

   渾身の力をこめてドアノブを    握るが予想通り動くことはなかった。

筑井(ドアノブが下に回りすらしない・・。    ドアが重くて開かないならまだしも、    その前段階すら叶わないなんて・・)

   冷蔵庫のような家具に関しては    一般のものが使われているようだが    この部屋に元から設置してあるものは    全て頑丈に作れているものだと、彼は    蛇口とドアノブを触り気付いたようだ。

筑井(監督は、僕が逃げられないように    自室に閉じ込めたのかもしれないが    いろいろ、見落としてる点が多すぎないか)

筑井(せめてトイレのドアは開けててくれよ・・)

筑井「あのグロテスクな料理・・。    まさかあれが、生命線になるとは」

   食べるものがあれしかない以上    どうあがいても食べる選択肢しか    ないことにやっとのことで気付いた筑井。

   食べても死にはしないだろう・・。    その希望的観測を元に諦めて    食べることを決意した。

筑井(んっ・・まてよ・・)

   カーテンに視線を向けていると    それを見て何か思いついたようだ。

筑井(窓ガラス割れれば・・・。    あれを食べずに済むんじゃ・・)

   藤崎の部屋とはいえ窓ガラスまで    頑丈にしていないだろうと思った筑井は    窓を割ってこの部屋からの脱出を    思案したようだ。

   それ程までに料理を食べたく    ない様子である。

   思い立ったが吉日。まずは    窓を割る前にこの部屋、そして    外の状況の確認を行う。

   この部屋の窓はベランダに繋がる窓と、    側面の小さい窓の、二つ。

   まずは、小窓から外を見てここの    高さを確認しようと動き出した。

筑井(低層階ならそのまま出られるけど、    はたして・・・)

   小窓から高さを目測で確認してみると    感覚的に15階建ての建物ぐらいの    高さか、あるいはそれ以上・・。

   飛び降りるにはあまり高すぎるので    彼は小窓からの脱出は不可能だと    断念した。

   そうなると、最後に残された    手段はベランダごしから別の部屋に    移動するのみ・・・。

   そう思った彼は、カーテンに    閉じられているベランダの窓に    向かって行った。

   だが、窓に向かう途中で    歩くスピードを緩め一旦止まる筑井。

   どうやら、ベランダから出ることが    危険なことに、移動する途中で    気が付いたようだ。

筑井(冷静に判断すれば    窓を割るのは論外だ・・)

筑井(大きな物音を立てれば女子相撲部員達に    居場所を知らせることになってしまう)

筑井(監督がいない今、犯されるリスクが高い。    できるだけ下手な行為は避けなくては・・)

筑井(夢を現実にしたくないし・・・)

筑井(くそっ・・・・。かなり辛いけど・・、    あのグロテスクな料理だけで    この3日間耐え凌ぐしかないのか・・)

   物音を立てずとも、おそらく    女子相撲部員達は、彼がこの部屋に    いることは分かっているだろう。

   だが、それもあくまで仮定での話・・・・・。        筑井が部屋にいることの確証が得られない    限りは、この部屋に無理矢理    侵入してくる真似はしてこないはずだと    彼はそう考えていた。

   侵入を実行するなら、いないという    可能性も絶対考慮しなくてはならない。

   何より彼女達の場合ドアからの    侵入ができない為、接触するとも    なれば、壁の破壊が必至。

   壁を破壊して罰を受けるとしても    目的のものを入手できるなら    プラスマイナス0以上となり得るが    万が一筑井がいなかった場合    0どころか罰を受けるだけのマイナス。

   ここにいる証明ができてしまえば    強行してくる女生徒がいる可能性は    決して低くはない。

   だから自分がここにいるという    ことを外界に教えては絶対にダメだと    彼の中で結論づいていた。

筑井(本当なら今すぐにでも部屋から出たい    ものだが外に出ても危険、監督という    存在が色んな意味で今は大きい・・)

筑井(早く帰ってきてくれないと    まともに生活を送ることもできない)

筑井「・・・・・・・・・」

筑井(監督に依存し始めてないか・・・?    これちょっと、やばい思考な気が・・)

筑井(洗脳・・・・・・。    女子相撲部を使って自身に依存させる    洗脳とかじゃ・・・・いや、そんなこと    まで考える人ではないと思うけど)

筑井(なんにせよ身動きが取れないんだ。    今は耐え凌ぐしかない)

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