成長記録 8

 舞衣と私は高校生になりました。
ごく普通レベルの普通科の高校です。
それでも結構勉強してなんとか入れたんですけど。
舞衣は私よりももっと危なかったですけど、二人そろって無事に高校生になることができました。
予想はしてましたけど、入試のときなんかはすごい騒ぎになっていました。
他のクラスからわざわざ見に来て写真を撮る人なんかもいましたし。
もちろん学校側もこんな大きい子がくるなんて思ってなかったでしょうから仕方ないのですが、
普通サイズの机と椅子にすわってテストを受けるのはきつかったです。
舞衣はまだなんとか座れてましたが、私は大変でした。
大人が幼稚園児用の机を使うようなものですから。下手をするともっとひどいかもしれないです。
合格発表の時に見に行ったんですが、人が多くてあまり近くまで行けなかったんですが、
大分遠くからでもはっきりと見えました。
合格発表の看板よりも私のほうが大きかったですから。
合格がうれしくってちょっと飛び上がって喜んだら周りの人は怖かったのか、さーっと離れていきました。
こんな巨体が飛び上がるなんて思いもしなかったのでしょうね。
確かにTVなんかで大きな人をたまに見ますが、みんな歩くのも大変そうです。
私はこんなに大きいのに普通に歩けるし、得意じゃありませんけどスポーツもできます。
お医者さんにも言われましたけど、大変珍しいケースらしいです。
まあこんなに大きい時点で大変珍しいことに間違いありませんけど。
もう怖くって舞衣も私も身長を測ってなかったんですが、服や靴はすぐに小さくなるし、
感覚で明らかに伸びてるなとは思ってました。
舞衣と一緒に高校の制服を作りに行ったときもお店の人はびっくりしてました。
こんなに大きな服は作ったことがないって。
舞衣の服ですら今までにないくらいの大きさだったのに、私のはそれよりもはるかに大きいって。
こんなに大きな服は私の服以外ではこの先つくることはないでしょうね。


 入学式の時もすごい騒ぎになってました。
周り中からデケーとかスゲーとかひどいのになると人間かよっていうような声が聞こえてきました。
他には私があまりにも大きいので、台の上に乗ってると思っている人もいたみたいです。
それも仕方ないとは思います。私は上半身まるまる飛び出ていたような感じでしたから。
前に舞衣がいたからそれほどでもないかなと思っていたのですが、そうでもなかったみたいです。
舞衣は胸から上が飛び出ていたような感じでした。
その後のクラスの集合写真を撮る時も大変でした。
身長の順に並んでいくと私が一番上の台に乗ることになって、写真のフレームから切れてしまうのです。
舞衣も切れてしまうので、私が地面の上に立って舞衣が一段上に立って撮りました。
出来上がった写真を見てびっくり、それでも私が一番大きかったのです。
小学校の卒業写真の時や中学校の入学式の写真の時もそう思いましたが、ますます他のみんなとの差
が開いていってました。


 その後のクラスでの自己紹介では予想通り、身長に対する質問がでました。
舞衣のときは普通の紹介で普通に終わったので、私の時もそうなるかなと思ってたのですが、
私が立ち上がった瞬間歓声にも似たような声が上がりました。
私は、
「○○百合香です。見てのとおりとっても大きいですが、怖くないので皆さん仲良くしてください。」
といいました。
すると、クラスのあちらこちらから何cm?という声が聞こえてきたのです。
私は、今の身長は測ってないからわからなかったのでとりあえず最後に測ったときのでいいやと思って
「身長は2m37cmあります・・・」
と答えました。
周りからはすげーとか世界一じゃね?とか言う声が鳴り響いてました。
私は立ったままうつむいて、先生が静かにするように注意するまでじっとしてました。
中学生の時と同じ様な感じになってしまいました。
放課後になっても私の周りには人が集まってきて、いろいろと質問攻めにされたり一緒に写真撮らせてと
いうお願いがしばらく続いてました。


 下校途中舞衣と私は中学校時代からよく行っている公園に寄ってお話をしました。
「あーあ、予想はしてたけどやっぱりみんな私のこと見てびっくりしてたなあ。」
「まあ仕方ないんじゃない?むしろ全然びっくりしなかったら嫌じゃない?」
「そりゃそうかもしれないけどさーみんな私のこと珍獣を見るような感じなんだもん。」
「それは百合香ちゃんだけじゃなくて、私も一緒だよ。それに最初は珍しいけどすぐ慣れるんじゃない?」
「でも舞衣ちゃんはまだそこまで大きくないでしょ。」
「いやいやいや、十分大きいから。百合香ちゃん基準で考えるとそうでもないのかもしれないけど、
私一人で歩いてるとすごい人だかりだよ?」
「まあ確かに舞ちゃんも大きいかもしれないけど、まだ人間レベルでしょ。私なんかもう人間のレベル
超えちゃってるよ(涙)」
「そんなことないって!百合香ちゃんは普通の人間だよ。百合香ちゃんが普通じゃなかったら私だって
普通じゃないよ~」
「でもやっぱり舞衣ちゃんと私じゃ全然違うよ。なんかどんどん身長差が開いていってる気がするし、
私どこまで大きくなっちゃうのか怖くて怖くて・・・」
「そんなにいつまでも大きくなるなんてことないよ!絶対いつかは伸びが止まるから。」
「何時止まるのかな・・・でもいまさら止まったってもう遅いよ・・・こんなにでかいんだもん。
こんな巨人を相手にしてくれる男の人だっていないだろうし、もう嫌だよ。」
「そんなことないって。小夜さんだってあんなに大きいのに彼氏いるんだよ。」
「小夜さんは綺麗だし・・・私なんかブスだし、バカだし、暗いし・・・」
「そんなことないでしょ!確かに小夜さんは綺麗だけど、百合香ちゃんだって負けないくらいかわいいから。」
「いいよ。なぐさめてくれなくたって。自分のことは自分が一番よくわかるの。私がかわいいわけないじゃない。」
「なぐさめてるわけじゃないよ。私がほんとにそう思うの。百合香ちゃんはとってもかわいいから。
だれがなんといっても、私にとってはそうなんだから!」
「ありがと。それ本気だったら、舞衣ちゃんてゲテモノ好きなんじゃない?(笑)」
「もう。でもさ、もしも全然彼氏できなかったら私が彼氏になってあげようか?」
「え~っ。舞衣ちゃんが?そんなこと言ってて一人だけあっさりと彼氏作っちゃうんじゃない?」
「そんなことないよ。それこそ私なんか相手にする男の人いないだろうし。」
「舞衣ちゃんならその気になったらすぐにできそうだけど?めちゃめちゃかわいいし。なんか色っぽいし。」
「ありがと。でもそんなたいしたことないから。それに・・・私・・・ほんとうは・・・」
「どうしたの?」
「彼氏とかほしくないんだ。それよりも百合香ちゃんとずっと一緒にいたいし。」
「それほんとう?うれしいな。私も舞衣ちゃんとずっと一緒にいたいから。」
「えっ?よかったあ。百合香ちゃんに気持ち悪がられるかと思ってたから。」
「そんなことないよ!私たち女の子同士だけど別にいいんじゃない?でも、世界一の巨大カップルだよね。」
「そうだね。ねえ、これからは私のこと舞衣って呼び捨てにしてくれない?」
「うん。わかったよ。舞衣。じゃあ私のことも百合香ってよんでね。」
「百合香。ずーっと一緒だよ。」
というような話をしてました。
付き合うといっても特に今までの関係と変わるようなことはなかったのですが。
それまでもほとんど一緒にいるくらい仲がよかったですし。
名前を呼び捨てにするようになったぐらいですね。
でも私たち二人を傍からみると相当怖い二人組みだったんじゃないかと思います。
2mを遥かに超える大女が二人でいちゃいちゃしてるんですから(笑)